多摩湖自転車道を走った。
夏の暑い日、西日に向かって。
私の大好きな自転車で、私の大好きな太陽に向かって!
武蔵野市関前のビルに囲まれた大通り、五日市街道。
車、車の中から、急にこの自転車道が始まる。
まさに一瞬にして景色が変わる。
いかにも田園風なのどかな樹々、花々に囲まれた静かな自転車道。
散歩する人、ジョギングする人、そして勿論サイクリングする人。ベンチに座って談笑する人。犬の散歩をする人。
サングラスをかけてもまぶしすぎて、時々何も見えなくなるほどの強い陽射しの中、黙々と自転車をこぐ。
途中民家や公園、駅、大きな集団住宅、小平ふるさと村などを見ながら一時間あまり。
やっとめざす多摩湖(村山下貯水池)に着いた時は、もう顔に当たる風邪が涼しく感じられる時間になっていた。
同じ道を引き返す。ライトをつけて。
またしても黙々と一時間あまりペダルをこぐ。
薄暗い自転車道が終わると、あっという間に、五日市街道の、車、騒音、照明に呑み込まれた気がした。
疲れた。でも限りなく嬉しく、幸福な気持ちだった。